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目録雑感その4
暑くて湿気が高くて空気がこもっている、きわめて不快指数の高い倉庫を古書会館内に借りていますが、今日はその中の本から目録の文字ページに使えそうなモノがないか探していました。

大汗をかきながらの仕事ですので、クエン酸入り特製ドリンクは手放せません。黄色い色した特製ドリンクを飲みながら、大判の本ばかり500冊くらいチェックして、まあ20冊くらいだったのでしょうか、目録に掲載できそうな本をピックアップしました。

この確率が高いのか低いのか分かりません。ただ、目録原稿を書いていくときに、手元にある本をどんどん掲載していくのでなく、いちおう自分の店らしさみたいなことも考えながら、あまりありふれていない、そこそこ探している人がいるような、そんな本を選んで掲載するようにしています。

いまは私共が参加・運営する業者内の古書市場でも、「ありふれた普通の本」と「ちょっとめずらしい本」の落札価における2極化がかなり激しくなってきました。この傾向は大阪より東京でより顕著なようですが・・・。それは即売会や目録でのお客さまのニーズとそのまま二重写しです。古本屋にとってはまことに厳しい時代です。「普通の本」にはなかなか振り向いてもらえないのですから・・・。

そうはいっても、珍本・稀書ばかりの目録でも、それはそれでおもしろくない。「普通の本」を目録でどう売っていくのか、ウチの店でも課題になっています。


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目録雑感その3
わたくし、モズブックスは店舗がありませんので、普段はネットで本を販売しています。自前のホームページをこしらえて、そこに画像付きで商品をどんどん登録しています。ホームページこそが自分の店だと思って運営しています。開店当初からのスタイルです。

それなのに、なぜ、わざわざ合同目録に参加するのか?しかも1ページあたり◯万円という経費を払ってまで。自前のホームページに登録すれば、経費なんてレンタルサーバー代だけではないのか?

確かにホームページに商品を掲載すれば、全世界にウチの店の在庫を発信できます。あけっぴろげに公開している状態ですね。ただし、公開しているからといって、見に来てくれるかというと別問題。目的意識を持って検索して、ウチの店のホームページにたどりついて・・・というプロセスが必要になります。

一方、合同目録は、古書に関心をお持ちだと分かっている方に、こちらから目録をお届けしています。その数、日本全国で◯千人。その中には大学や公的研究機関や図書館なども含まれます。お届けすると、目くらいは通していただけます。そうしてお買い上げいただける場合もでてきます。公開されたホームページにたどりつくプロセスに比べると、ヒット率といいますか、コンバーション率は高いような気がします。

もちろん、売れる確率だけを計算して合同目録に参加しているわけではなく、紙媒体の目録でご覧いただいた方がしっくりくる品もありますし、私共が一口物(ひとくちもの)と呼ぶ、筋の通ったコレクションが一括して入荷した場合などは、それをドカッと目録の紙面で展開した方が、一覧性もあり、まとめ買いの期待が持てる・・・など、いろんな考えはあります。

ネットに登録するという作業は、いわばひとつひとつの商品ごとの、点の集積ですので、構成とかを考える必要がありません。手元の品を片っ端から登録していけばいいんです。しかし目録編集は、紙面を作り上げるわけですから、構成力がどうしても必要になります。手元にある品を右から左へと順々に配置したところで、ごちゃごちゃして見にくいだけですから、見やすいように同系統の品でまとめるとか、構成力は必須です。たぶん右脳か左脳か、よく分かりませんが脳内の働きも違ってるような気がします。

ネット古書店がなぜ経費を払ってまで合同目録に参加するのか、あまり自問自答になってないかもしれませんが、いろいろ考えながら目録を作ってることくらいはお分かりいただけましたでしょうか???
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目録雑感その2
さあ、夏だ、萬巻の原稿だ、となると、どうしても意気込んで新収品ばかりを並べようとしてしまいます。もちろん、新収品ばかりで目録を埋め尽くすことができれば結構ですが、現実的にはそこまで仕入れが追いつかず、過去に目録に使った品を再掲載するのはよくあることです。

毎号欠かさず萬巻をご覧いただいているお客さまにとっては、新収品ばかりで構成された目録の方が喜ばれるかもしれません。ただ、新しいお客さまもおられますし、いつものお客さまでも以前に興味なかった品に新たに興味を持っていただいたりすることもありますので、新収品でなくともご注文をいただけることは普通にあります。ちょうど先日も古書研の先輩古書店さんにそんな話をお聞きしました。

新収品でなかったら、「売れ残り」と思われてしまうかもしれませんが、一度の目録掲載で売り切ることが難しい品はあります。目録で何度も「この品はいいものなんです!いかがですか?」と訴求することによって、その品の面白味に気づいていただけることだってあります。お買い上げいただけるまでに、ある程度の機が熟す必要があることもあります。もちろん同じ品を2度、3度と目録に掲載する際には、新たに解説を加えるとか、写真の撮り方など見せ方を変えるとか、以前とは違ったコンテクストの中に配置してみるとか、古書店側の努力や工夫も必要とは思いますが・・・。

各店、知恵を絞って、良い目録をお届けできるように汗をかいております。いやはや、目録編集は勉強になりますね。
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目録雑感
最近の目録では、写真版ページがカラー印刷なのが当たり前になってきました。これはもちろん印刷代が下がってきたことがひとつの大きな原因です。ネット入稿の印刷屋が増えてきましたので、競争が激化して印刷代は一昔前に比べて、だいぶ下がっています。カラー写真だと、それだけ商品の様子が伝わりやすいので、お客さんにとっても、私共にとっても歓迎すべきことです。

一方、目録にはモノクロの文字だけのページもあります。写真で書影を掲載するまでもない基本図書、一般書籍などは、だいたい文字ページに掲載します。1ページあたり50冊くらい掲載できるので、私共にとってはコスト的にもメリットがあります。

カラー写真版は見栄えがして華やかでいいものですが、文字ページもお客さんには根強い支持があります。書名・著者名・出版年・出版社・その他ちょっとした解説だけからなる、わずか2行ほどの情報ですが、そこから想像力を働かせるのも、目録を読み解く楽しみなんですね。

秋に発行する合同目録「萬巻25号」、写真版ページの得意なお店、文字ページが得意なお店、いろいろな個性あるお店が参加いたしますので、全体としてバランスの取れた面白い目録になればと思います。そこが合同目録の良さであるとも思っています。
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「萬巻25号」へ向けて
 『天神さんの古本まつり』にあわせて合同古書目録「萬巻25号」を発行します。
原稿のしめきりが8月中旬なんですが、いつも直前になって焦りまくるので、今回は何とか早く進めたいもんです。とは言っても、直前に良いモノが入荷したりすると、差し替えたりするんですけどね。いい目録にしたいですね。
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『萬巻24号』反響〜「宇論堂便り」について
モズブックスです。

諸星大二郎先生のコアなファンの方からも、御感想をいただきました。紙魚子の後ろの書棚を見ていると、いろいろなエピソードが立ち上がってきて懐かしい、と。

萬巻24号巻頭「宇論堂便り」で諸星先生が書かれておりますように、紙魚子の後ろの書棚には、過去の作品に登場した架空の古書が並んでいます。

たとえば紙魚子のすぐ左に「古墳の呪的文様」というタイトルが見えます。これは「妖怪ハンター」の第一話で、主人公・稗田礼二郎の著書として、最初に紹介される本です。この本を読んだ九州F県の少年が、郷土史家の父の変死を解明するため、稗田礼二郎に調査依頼の手紙を出します。ここを始点として「妖怪ハンター」の物語は動き出すのでした。

このように、紙魚子の後ろの書棚には、広大な諸星ワールドが広がっています。「宇論堂便り」を見て、思わずニヤっとしてしまう瞬間には、諸星作品を読みたくて堪らなくなってしまうのです。

妖怪ハンター
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届いてますか?
 萬巻、まだ注文きません。
到着してるのだろうか…
注文くれなきゃイヤン、バンカン!
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久しぶりの投稿になります
モズブックスです。

銀鈴舎さん、厚生さんも書かれている通り、萬巻24号、とても充実した内容の目録です。昨日、発送準備を済ませ、今日、発送業者に引渡したとのことですので、もうまもなくお手元に届くのではないかと思います。

夕方、早くも電話でご注文をいただきましたので、まだ発送していないのにと驚いておりましたが、待ちきれずに駅前第3ビルの汎書店さんまで足をお運びになって、目録をお買い上げいただいたという熱心なお客様でした。

抽選日は10月5日ですので、ごゆっくりとご覧いただいて商品をお選びいただけたらと思います。何卒よろしくお願いいたします。
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諸星大二郎先生著作(「萬巻」24号プレビュー)



 古本屋リンクさんの協力により古書象々さんが作成してくださいました!

 諸星大二郎先生の世界観がよく表現されているように思いますが…チョット恐いですねぇ。


 厚生書店

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遅ればせながら・・・
大阪古書研究会という名前でありながら奈良の方で商いを営んでおります書肆 銀鈴舎でございます。この度の公式ブログの開設、遅ればせながらの投稿です。小店も萬巻24号につきまして目下編集中でございます。取扱分野は小店発行のカタログに準じた芸術・趣味・人文系となっております。 現在各店面白いものを集める為に日々奔走、また個性的な店主揃いで新企画も加えバラエティに富んだ内容になるかと思いますのでぜひご高覧下さいませ。
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